わたしたちの帽子(高楼方子)
もし、それが夢だったら…。
育ちゃんが私にしか見えないのだったら…。
作品紹介
家の立て替えのために、5年生になる前の春休みの間だけ、古びたビルの一室に住むことになったサキ。
そこはなんだか時代がさかのぼっていくような、ちょっと妖しいたたずまいのビル。薄暗くて、細い廊下が曲がりくねっていたり、格子つきの古いエレベーターがあったり…。
そこでサキは不思議な女の子、育ちゃんに出会い、二人はビルの中を探検しはじめる。そっとあちこち覗き見をする二人の目の前には、夢だか現実だかよくわからない光景が広がっていく。
サキの飼っていた小鳥と、タンスに残されていた帽子が結び付けてくれた育ちゃんは、本当にビルに住んでいる子なのか、それとも…?
その謎については、本を読んでのお楽しみ。
さあ、非現実的な不思議なビルを、サキと一緒に冒険してみませんか?