タイムチケット(藤江じゅん)
こんなチケットで、時間旅行ができるなんて…まさか、ね。
作品紹介
めずらしいきっぷのコレクションをしている少年、マサオ。
彼がどうしても手に入れたいと思っているのは『昭和44年4月4日』のきっぷだ。
ある日、マサオは見慣れないネコに導かれるように『タイムチケット』と書かれた紙きれをひろった。どうやら、手書きで作られたものらしい。
24時間以内の有効期限と、行きたい日付を書きこめば、時間旅行ができるという。きっと、誰かが遊びに使ったものだろう。それにしても、よくできている。
これを作った誰かが、どんな風に遊んだのかを想像するうちに、マサオはふと、時間旅行をするなら、自分ならいつにするだろう…と考えた。
頭に浮かんだのは『昭和44年4月4日』…そう、マサオがほしいと思っているきっぷの日付だ。
そこで、マサオはおもしろ半分に『昭和44年4月4日』と書き込んでみると…?
SFチックなストーリーの展開の中に、家族や仕事、友情など、さまざまなテーマが込められています。