アゲイン(浜口倫太郎)
作者は、大阪でTV番組制作を手がける放送作家さん。
そのためか、お笑いの世界の描写が…すごくリアルです。
作品紹介
漫才師だった父と同じ道を進み、ピン芸人になった主人公、戸田雄貴。
彼は若手の芸人たちが中心の劇場『FLAT劇場』で、なかなかブレイクできずにいた。
ある日突然、雄貴の前に、母と異父妹の楓があらわれる。
母はしばらくアメリカに行くため、楓を雄貴に預けにきたのだという…。
こうして、ひょんなことから楓と一緒に生活することになった雄貴。
当然ながら、突然始まった兄妹二人の共同生活はギクシャク。
だが、雄貴は楓が、大阪の小学校になじめず、浮いていることを知る。
そんな時、『FLAT劇場』でも大事件が発生。
『FLAT劇場』出身で、カリスマ芸人となった保坂が、若手の芸人を起用して映画をつくるという話が持ち上がったのだ。
そして、そのオーディションを兼ねて、保坂が『FLAT劇場』を視察にくるという…。
実力勝負の世界で、ブレイクの機会をつかみ取ろうと、焦っている兄。
優等生ながら、大阪の小学校になじめず、浮いている妹。
そんな二人を繋いだのは、父が遺した『笑い』という宝物だった…。
人と人との絆の温かさが感じられる、笑いと涙が満載の一冊。